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子供には難しい大人言葉を積極的にぶつけないと国語力が落ちるという話~現在進行形くらいちゃんと教えろ~

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今回は

「子供にわかりやすい言葉だけで対話していると

 子供がいつまで経っても子供のままだし、国語力が伸びなくて

 その結果学力も伸びませんよ」

という話です。

以下に引用する挿話は

「『be動詞+~ing』を学校で既に習っているのに、「現在進行形」という文法名称を知らない」

というような内容です。


入塾したての塾生との会話の中で、以下のようなやり取りがありました。


私「じゃあ現在進行形のとこ、ここからここまでやってくれる?」
生「現在進行形ってなんですか?」
私「あれ、でもさっき正解できてたよね。学校で習ってないの?」
生「ああ、あれ現在進行形って言うんですか。
  なんか、学校ではなんとなくいつの間にか英語で習ってましたけど、
  そういう名前だとは知りませんでした」
私「学校の先生はそういう正式名称、言わないの?」
生「言わないですね。初めて聞きました」

 

おそらくですが、この調子だと
「3単現のs」についても文法的な名称は説明されず、
「英語の表記ルールでなんとなくsをつけなければいけない時がある」
程度の習い方になるのではないかと邪推しました。
ここで問題になるのは

 

「英文法の正式名称をきっちり教えろ」


ということ以上に、

 

「子供にわかりやすい表現ばかりしていると、いつまで経っても子供が子供のまま」

 

ということです。
具体的には、

 

「子供に何かを伝える時に、大人の単語や言葉遣いも躊躇なく混ぜ、
 その都度、『この言葉はこういう意味だ』と簡単に補足説明をつけて話す」

 

です。
こういったことをしないで、


「子供にわかりやすい、子供に距離の近い表現だけで説明しよう」


というのは、子供のことを考慮しているようで実は何も考慮していません。
これは教える側の職務怠慢です。
教育する側の仕事は、子供にわかりやすく伝えること以上に、


「子供を部分的にでも大人の領域に近づけること」

 

です。
つまり、「子供をある程度大人扱いしていくこと」です。
冒頭に引用した学校の先生は、おそらくそれほど悪い先生ではないのだと思います。
ですが、

 

「子供は『現在進行形』なんて堅苦しい表現は知らなくてもいい。
 中身さえわかっていればいい」

 

という教育態度は、ただの甘やかしであり職務放棄です。
百歩譲って「中身さえ知っていれば難しい単語は知らなくていい」としても、
高校以後の英語の授業で当たり前のように
「ここは現在進行形で云々」のような説明がなされるのは日常茶飯事なのですから、
そこで学生が「現在進行形ってなんだ?」
と息詰まるのは学習に支障をきたすことであり、
学生の伸びしろを奪うことにもつながります。


学校の先生に限らず、保護者の方や周辺の大人も、普段身近に接する子供に対して、

「大人が使うような熟語、漢字、言葉遣い、敬語」

これらを躊躇なく子供に対して使うことをお勧めします。
語彙力は、そのまま知性、学力、自主性にもつながります。
学力が高い子は、例外なく、抽象度の高い単語の意味を知っている数が多く、
そういった言葉の知識が多いゆえに各教科の読解力にも優れています。
勉強が苦手な子の大半は、そもそもモノを知っている数が少ないですし、
その大前提として「知っている言葉の数」が少ないです。
頭がいいとか悪いとか以前に、そもそも言葉の意味を知りません。

 

「普段から日本語でやり取りしているんだから、日本語は全部大丈夫のはずでしょう」

 

と思っていると大きな落とし穴にはまることになります。
試しに、事あるごとに子供に対して「この言葉の意味、わかるか?」
と聞いてみてください。
その返答次第で学力の高い低いもある程度わかります。
「伝わっていると思ったら、全然伝わっていない」のです。
「何度言っても言うことを聞いてくれない」の半分くらいのケースは、
「そもそも言葉の意味を理解していない」ではないかと思います。
(まあ、単なる反抗期であることも多いのですが、
 子供の語彙力を改めて確認することは意外と恐ろしい結果が見えるので

 肝試しをお勧めします)

 

また、学力が高い子は、礼儀やマナーも語彙力に伴って

大人に近いものを持ちますので、
大人から大人扱いされる機会も多く、
それゆえに大人から大人が接する情報や言葉を多く与えられ、
大人に近づく時期が早まります。
一方、「そうでない」子供は、子供っぽい言葉遣いや態度から
「この子はまだ子供だから大人の話をしてもしょうがないな」
とみなされ、ますます子供の状態を維持する結果になり、
先に述べた「大人に近い子供」と、知的成熟・精神的成熟において

距離を離される結果となります。

 

「たかが言葉のわかりやすさじゃないか」

 

と侮らないほうがいいかと思います。
子供の周辺にいる大人は、意図的に難しめの言葉を使うことをお勧めします。
これは意識的にやったほうがいいです。
難しい言葉には、簡単な言葉には備わらない
「匂い」「薫り」「雰囲気」「抽象的な意味合い」「微妙な温度」「ひだ」「機微」
が宿っています。
そういった言葉を多く知っている子供は、精神的な機微にも多面性が備わります。
平たく言えば「感受性豊か、ないし理解力が高い」状態になりえます。


例えば、「ルール」と「秩序」というほぼ同義の言葉についても、
あえて時折「秩序」という言葉を大人が使って見せるほうがいいのではないかと思います。
「秩序」という単語には「ルール」というシンプルにわかりやすい意味以上の匂いが言外に備わっています。
これは私個人の主観に過ぎない側面もありますが、
「ルール」は「単なる規則」という意味合いしか受け取られない雰囲気がありますが、
「秩序」には「単に規則を守る、という以上に、
その場全体を整然と、なおかつ厳かに取り締まる空気」のようなものを感じます。
(私だけかもしれませんが)
これもまた私見に過ぎないかもしれませんが、
難しい単語には

 

「本来の意味以上に、その響きや字面自体が持つ情報量の多さ」

 

が備わっているように思います。
すなわち、

 

「難しい単語を知っている数」≒「シンプルな単語しか知らない状態よりも所有する情報量が多い」

 

と言えます。
学力が高い子、あるいは学力に表れていなくとも頭のいい子は、
ほぼ例外なく、情報を浴びている量が多く、それゆえに知識が多く、
感受性が細かくなっていき、それに伴って表現力も豊かである印象があります。
確たるエヴィデンスのようなものは何もありませんが、
私個人の観測の範囲では、

 

「賢い子ほど、難しい言葉を知っている数が多い。あるいはすぐに理解できる」

 

ケースが多いです。
つづめて表現すると

 

「子供を賢くしたかったら、まず身近にいる大人が大人の言葉遣い、

 やや難しめの単語を意図的に使うことを心がけると同時に、

 ニュースや新聞その他の雑学について子供に会話を仕掛けてみよ。
 しかも、大人の言葉遣いで、大人を扱うように、補足説明をしながら」

 

ということになります。
子供を子供のまま扱うことは、大人としては一番楽で可愛いかもしれませんが、
それは長期的には子供自身の人生の損失につながるかと思います。
(どこまで子供扱いしてどこから大人扱いするかは各ご家庭の教育方針によると思います)

 

さすがに、「現在進行形」という名称くらいは授業で説明してほしいですねー。

それを実施しない先生は教員免許をはく奪してもいい気もします。
あんまり子供をおバカ扱いしないで欲しいものです。
子供は、大人が思っている以上に大人の部分を持っていますし、
大人として引き上げてもらえるだけの柔軟性も持ち合わせています。
子供と大人の境界線は、もっと曖昧なものでいいと、個人的には思っています。

言葉こそが、個人を人間にしてくれる最たるものであると日々感じています。

 

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