山形県米沢市のオンライン高校・大学受験塾「伝説の松本学習塾」のブログ

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ペアワーク式授業だと落ちこぼれが逆転しづらくなるという話~内職は弱者の兵法として重要なのに~

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今回は、ペアワーク式の授業スタイルの弊害について語ります。
結論から言うと、メリットよりもデメリットのほうが大きいです。
以下、具体的に記していきます。

 

当塾に所属する塾生の中には、長井高校(偏差値63前後)に所属している塾生もいます。
彼らから得た情報によると、長井高校では大半の授業においてペアワーク方式を採用しているようです。
ペアワーク方式というのは二人一組になり、授業で学んだ内容をお互いにアウトプットさせる方式を指します。
生徒同士でお互いに説明させて、明確に情報を出力させ、記憶の定着率向上を図る取り組みです。
ここで言う「大半」とは文字通り大半であり、8割程度の授業で実施されている模様です。
当塾では、授業中の内職を積極的に勧める方針ですので、率直に言ってペアワーク方式は障害になっています。
現状の学力が不足しており、残り時間も少ない受験生にとって、授業中の内職ができないことは大きなハンデです。
これでは落ちこぼれた学生は逆転できないまま、落ちこぼれの状態を維持するだけです。
他の高校ではペアワーク方式はそれほど積極的に実施されていないようですが、
少なくとも長井高校においては、一度落ちこぼれた生徒が成績を向上させるのはかなり難しい部分があるのではないかと思います。
現状で落ちこぼれた成績を出していようが、勉強の方法・要領とよい参考書を知りさえすれば、
いくらでも挽回は可能です。ペアワーク方式は、そういった弱者の兵法の芽を奪ってしまいます。

 

繰り返しになりますが、落ちこぼれている学生が独学内職で他の生徒を
出し抜きづらくなってしまうのがペアワークの最大の欠点です。
カリキュラム全体のほんの20%程度だけペアワークを実施するというのならまだわかりますが、
大半の授業でそれを実施するのは百害あって一利なしです。
上位層の生徒も、下位層の生徒も、互いに足を引っ張りあう形になります。
ペアワークがもたらす効果については、率直に言ってしまえば


「先進的な感じや空気は出せるが、それだけ。そんなに大した成果は出ない」

 

です。

落ちこぼれが落ちこぼれである所以は、

 

「ある時期についていけなくなってその知識欠落状態がそれ以後も長く続く」

 

なのだから、ペアワークは厳密には落ちこぼれ救済策になっていません。
その授業時間の間の理解は以前よりは深まりますが、
そもそも欠落している部分を埋める作業ではないので基本的な知識や能力が鍛えられないままカリキュラムが進みます。


「基礎知識が欠落している状態で、妙にハイレベルなことだけ表層的に知識がある状態」

 

こういった生徒が一定数産み出されている印象です。

基礎知識が足りていない状態では、模試などの少しハードルの高い試験では成果は出せません。

その意味で、ペアワークがもたらす効用は「その場限り」と言えるでしょう。
ちょっとだけ落ちこぼれに手が差し伸べられて、なおかつ、
非落ちこぼれの生徒、既に「こんなもの独りで見て理解すれば十分じゃないか」
と思っている生徒の可処分時間や伸びしろが奪われる形になるだけです。


まとめると

 

「落ちこぼれを作らないような空気だけは作れるが、結局救えないし、非落ちこぼれ層の生徒の時間や労力・伸びしろも奪う結果になる」

 

です。
ペアワークを実施して効果があるのはせいぜい中学校までです。
勉強する範囲が高校ほどは広くないからです。
学生達に教えあわせたり、議論させることの意義は一定程度ありますが、あくまで一定程度です。

ペアワークによって全体をある程度まで均質化することは可能だとは思いますが、

先に述べた通り、その効果は限定的かつ表層的です。

しかも、上位層がさらに図抜けた実力をつけられるわけでもなく、下位層の挽回に大きく寄与するわけでもありません。

なんとなく学生全体が平均値あたりに固まるイメージがつくだけです。

 

勉強の前提は、方法論を習得した上での独学です。
こと大学受験においては、ペアワークや授業などの他人の力を借りる比重が多ければ勝てるというものではありません。
独りでこなす時間や分量が絶対的な勝利条件になります。
これは今後、どんなに時代が変わっても変わることのない大前提だと予想します。
ペアワークで何らかの高い実績や成果が出せるのなら、
ペアワークを実施している学校に所属する学生の大半が高い成果を残すはずですが、現状はそうなっていないように思われます。
ペアワーク実施前と実施後とで、成果に大きく差は出ていないのではないでしょうか。
言語化して出力させることによる記憶定着率の向上は確かに一理ありますが、
それを授業時間の中でやらせても非効率ですし、上位層と下位層双方にデメリットが大きいです。
ペアワークに時間を割いた分だけ、授業の進度も滞ります。
高校在学中に内職がしづらい、という点では、高いレベルの大学を目指すつもりがある学生には、
長井高校はおすすめできない、というのが私個人の率直な印象です。
志望校に合格可能な実力に到達できるまでの時間が足りないからです。

長井高校の例に限らず、ペアワークを実施する比重が大きい進学校への進学を検討する際は、ペアワークがもたらす学生の伸びしろの限定化を慎重に検討して頂ければと思います。

 

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