「TOEICは高校生のうちから勉強したほうがいいですか?」
結論から言うと、
「大半の高校生にTOEICは要らない」です。
それでは説明していきます。
理由は2つあります。
①大学受験英語をマスターしてからでないとTOEICの文章は読みづらいから
③正直そんなに意味のあるテストではないし、さして必要でもないから
まず①についてですが、これは文字通りの意味です。
大学受験英語レベルの単語・熟語・文法・構文を一定以上習得していないとTOEICを受験する意味はほぼありません。
地方国公立あたりの偏差値なら300~450程度のスコア。
早慶上理あたりの偏差値なら450~600程度のスコアがおおよその得点目安になります。
数年前、ある記事で「大学4年生のTOEIC平均スコアは600」という記述を目にしたことにありますが、現実的にはそこまで得点できない大学生が多いかと思います。
地方国公立大学卒業でTOEIC対策をしていない状態だと300前後の人もかなり多いかと思います。
大学生ですらその程度のスコアなのですから、ましてや高校生はそれをさらに下回ることになるかと思います(例外はたくさんあると思いますが)
ですので、せめて
「大学受験レベルの英語を一定以上ガリ勉してから」
でないと受験する意味はほとんどないと思います。
腕試しで受けてみる価値すらありません。
低いスコアしか取れないのは目に見えているからです。
まずは大学受験の英語をマスターするという順序を踏むことのほうが着実です。
そうでないとTOEICの構文を理解することすらままなりません。
一時期、大学共通テストにTOEICスコアを加味するというニュースがありましたが、
取りやめになってよかったと心底思います。
繰り返しになりますが、
「大半の高校生がTOEICを受験することはほぼ完全に無意味」
だからです。
正直、TOEICスコアを大学入試成績の評価として考慮しようと言い出した方の思考が不思議でなりません。
次に②について説明します。
私個人の話になりますが、私は過去2回TOEIC(R&L)を受験しました。
初回のスコアは495点、2回目のスコアは770点です。
初回受験のときは、記念受験で受けた上智大学に受かった勢いでそのままTOEICを受験しました。
大学受験英語でそれなりのやりこみをした自信はあったのですが
結果的に初回のスコアは495点でした。
リスニングがさっぱりわからなかったのが一番の原因ですが、
感じたことは「大学受験の英語と傾向が違う」でした。
TOEICでハイスコアを取るにはTOEIC用の対策が必要なのです。
単語・熟語レベルから勉強する範囲を変える必要があります。
初回受験から、何となく英語から興味が離れた時期があり、数年間受験しませんでしたが、
つい1年前に暇つぶしにTOEICを再受験してみたところ770点が取れました。
対策期間は3ヶ月です。
「なんだ、対策したらこんなもんか。英語力の勝負というより対策する力の勝負だなこりゃ」と思いました。
TOEICで700点未満のスコアで停滞されている方は英語力が不足しているというよりは
対策不足が目立つのだと思います。
本題に戻りますが、TOEICを一定以上勉強した体験から私が一番に感じたことは、
「TOEICの勉強を通じて英語力が上がったかと問われると、大して上がっていない」です。
もっと言ってしまうと
「学校でやらされた定期テストくらいの感触と効果しかないのではないか」
というのが率直な感想です。
私なりのTOEIC論を言わせてもらえれば、
「人に見せる看板とか知能の証明くらいにはなるので、その意味でのみ役に立つ」
といった感じです。
「英語力の養成というよりは、社会的に効力のある印籠を手に入れるための免許試験」
といった印象です。
実際に、大手企業だとスコア700点以上でないと入社できなかったり、東京工業大学であれば600点以上を獲得しないと卒業できないなどのハードルが設けられています。
しかし、裏を返せばその程度の実用性しかないのがTOEICです。
話が長くなりましたが、TOEICは
「あんまり中身のあるテストじゃないなあ」
と個人的に思いますので、よほど大手企業に就職したい学生や英語に興味関心が強い学生以外は受験しなくてよいと思います。
実戦的な英語力を身に着けたいのであれば、やはり本物の英語圏の方と交流するほうが早いです。
以上が、「TOEICの勉強をしたら英語への理解が深まってもっと語学が面白くなるかも」と過度に期待していた男が「全然そんなことなかったな」と失望した体験記です。
松本学習塾では、TOEIC対策にも自信はありますが、ほとんどの方にはお勧めしません。
前述したように、TOEIC以前に「大学受験英語をマスターしていない」方が大半だからです。
当塾で「この人には大学受験英語の勉強はもう必要ないな」と判断した方にのみTOEIC対策をお教えします。
大学生の方であれば、お問い合わせ頂ければ無料でオススメの参考書をお教えします。
それを使って独学してみてください。
独学に自信がない方は改めて当塾にお問い合わせください。
大半の高校生には、TOEICは無意味ですので、保護者の方や学生さんはご安心ください。
受験生の時間は限られているのですから、無駄な勉強に時間を割いている暇はありません。
必要な勉強にのみ時間を費やしましょう。
当塾HPにて、勉強方法や要領について解説しています。
有益な情報を記していますので、ご覧頂ければ幸いです。
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