山形県米沢市のオンライン高校・大学受験塾「伝説の松本学習塾」のブログ

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探求型学習は、実はそこまで素晴らしくもないんじゃないか説~詰め込みは避けては通れない~

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数学関係の記事については、以下のリンクからカルテ一覧をご覧ください。

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昨今、「探求型学習」という授業方式が何かと取沙汰されるようになってきました。
その指導内容をざっくり要約すると
「知識の詰め込みよりも、流れや理由を考えたり調べることに重点を置こう」
です。
一見すると、とてもいい内容です。
実際、いい部分ももちろんあります。
しかし、使い方を間違えればむしろ学力や勉強・訓練への耐性が落ちる確率が高まります。
理由は単純です。

 

「人間は質の高い考えに至るためには、大前提として大量の知識や視点が必要だから」

 

です。
また、

 

「自分の頭で考えることばかりやっていると、所詮自分の脳みそ程度のレベルのことしか思いつかないし、視界に入らない。」

 

からでもあります。
悪い言い方になってしまいますが、

 

「最初から自分の脳みそで考えるよりも、自分より頭のいい人間の考えや知識を
 盗んでから改めて自分で考えたほうが、より高いところにより早く到達できる」

 

です。
以下、詳しく触れていきたいと思います。

 

私の見聞きする狭い範囲でさえ、
探求型学習を実施する学校が昨今増えているようです。
しかしここ数年の動向を見ていると、

 

「なんかあまり本質的な内容には思えないし、
 なんなら受験の邪魔だな」

 

という印象です。

 

「思考力や意識の向上につながっているかはなんとも不明瞭なのでわからないが、
 でも結局志望する大学に受からなきゃ何の意味もないのでは?」

 

とも感じています。
受験勉強や詰め込み式の教育から、結果的に目をそらして逃げているだけ
というような印象があります。
「めんどくさい訓練とか、なるべくやらないでレベルアップしたいなー」
というような、レベルの低い怠け心を感じます。
(怠惰にもハイレベルと低レベルが実はあるのです)
探求型学習に関する悪口はここまでにして、
以下具体的に
「考えるよりもまず知識を詰め込め」
が重要であるか語っていきたいと思います。


考えること以上に、知識が重要です。
知識が一定量以上なければ、考えることすら不可能だからです。
知識詰め込みによる基礎体力と筋トレができていない状態で
いくら「高い意識」とか「関心・意欲」とか「学問の面白み」とか言ってみたところで
染み入る下地が作られていなければ、すぐに忘れてしまいますし、
段階を踏んで論理的に思考することもできません。

 

これもまた私見に過ぎませんが、
探求型学習に重きを置き過ぎると、

 

「勉強における基礎体力を落とすだけ」

 

という結果に陥ると私は考えています。
そうなった場合、またさらに10年~20年という歳月をかけて詰め込み式教育に先祖返りすることになるでしょう。
一時期問題になった「ゆとり教育」が結局なんの成果ももたらさず、
むしろ悪い結果を招いたことを受け、制度を改めてカリキュラム数が増えた流れと同じことが起きると予測します。
その意味で、探求型学習は、ゆとり教育と同じ線上に存在するものと言えます。
(単にカリキュラム数を減らすだけのゆとり教育よりは大分マシですが。
 しかし「知識偏重はよくないから、考える時間を増やそう」
 というのは、結局のところ「詰め込み訓練の時間を減らしただけ」です。
 増やすとか減らすことが本質ではなく、詰め込みの時間を確保した上で
 別の質の訓練を掛け合わせることこそが、日本の教育課題の本質です。
 文科省は問題の根本を履き違えています。)

 

探求型学習を重点的に実施した結果、学生の知力向上という側面において
なんらかの成果が出るとしても、それは元々が優秀な、
偏差値70以上の学生に限った話ではないでしょうか。
それ未満の学生は大して成果が出ないし、むしろ悪化すると思います。
理由は、繰り返しになりますが、訓練の時間・学ぶ量が減り、
ひいてはそういった「詰め込み」への耐性すらも減衰するからです。
少量の知識と思考でうまいこと戦ってみようなどというのは
極めて傲慢な考えですし、先人たちの知性の累積に対する敬意の欠乏そのものです。
(まあ、この予測が外れるかもしれませんし、私が間違っている場合も大いにありますが、外れたら外れたでそれに越したことはありません)

 

訓練への耐性の弱体化も問題ですが、
さらに別の問題が浮上することも予想されます。
「思考力を大事にしよう。思考力重視のカリキュラムや入試に変更しよう」
一見筋が通っていそうで、実は大前提が成立していないこの理屈は、
昨今言われがちな「格差」をさらに招くのではないかと予想しています。
いわゆる「教育格差」です。
一定以上優秀な学生においてはそれなりによい成果が得られる一方で、
そうではない大半の学生にとっては単に「詰め込みがゆるくなった」分だけ
知的な力が落ちるのですから、両者の知的格差は広がる結果となります。
上はさらに上に上がって、下はさらに下に下がるイメージです。

また、偏差値70前後の学生(所属高校の偏差値ではなく学生個人の実力が)ほど、
要は優秀な学生であるほどに詰め込みへの耐性、体力がありますので、
実は詰め込み学習については大した不満もないと思います。
(つまらない、めんどくさいくらいには思っているでしょうが)
むしろ

 

「何事においても一定以上のレベルに達するまでは単純大量暗記もやむをえない」

 

という現実を受け入れていると思います。
詰め込みのつまらなさ、無味乾燥さについて何かと大きい声で愚痴を言いがちなのは
偏差値70未満の学生だと思います。
しかも、詰め込み的な訓練を大して通っていない学生がほとんどだと思います。
(なお、MARCH以上に受かった人は愚痴を言ってもOKです。
 MARCH以上は、詰め込みを一定以上こなさないと絶対に合格できないからです。
 そういったハードルを越えた人は「詰め込みはつまんねえよ」と批判する資格があります)
悪い言い方をすると「弱い奴が試練を越えもしないで試練内容を批判している」のです。
これはただの甘えです。

 

「詰め込みは面白くないから、じゃあ探求型学習でならなんか自分にもできそうかな」

 

と思うきっかけを大半の学生に与えられること自体はいいのですが、
それはあくまできっかけであって本筋ではありません。
重要なのは探求型学習によるとっかかりの面白さや気楽さではなく、
詰め込みなどの訓練への耐性をつけさせることです。

 

もちろん、ただただ「いいから全部暗記しろ」では無理がありますので、
暗記の方法、訓練のコツなども同時に伝授しながらでの話です。
そもそも、自発性や主体性を身につけさせたいというのであれば、
いずれ我流で学ぶにしても必ずどこかの領域で

 

「この分量の知識を詰め込まなければスタートラインにすら立てない」

 

という事実にぶち当たるわけです。
その時に探求型学習メインで育てられた子供の何%が「詰め込み」領域に耐えられるのでしょうか。

 

「うーん詰め込みとか単純暗記はなんかつまんないな、他にそういうのじゃないのないかな」

 

と逃げる確率はかなり高いかと思われます。
(当塾の塾生でも、地頭のいい子は一定数いますが、
 当塾の独学訓練手法に慣れるまでは「もうちょっと別のやり方ってないんですかね」

 的な意見が出ることもしばしばです。
 ストレス少なめの暗記法・要領を教えてもなお、そうなる確率が高いのです。
 地頭の強い子でもそうなる確率が高いのですから、そうでない子ならなおさらです。
 負荷の少ない手法に逃げたくなるのが人間です。
 上記のような塾生には「いずれ人生のどこかで必ず単純大量暗記の壁に

 ぶち当たるんだから、その時のためにも今から慣れておいたほうが

 いいからやんなさい」と回答しています)

知識を仕込まないと人間は、思考を始めることすらできません。
詰め込むことから逃げて、考える力だけを養おうなんてのは甘ったれの言い草です。
指導カリキュラムは探求的になっても、
肝心の大学入試の試験内容は依然として詰め込みを前提とした内容なのですから、
探求型の指導内容は、意味のないカリキュラムなんじゃないかなーと個人的には思います。

また、共通テストにおいてもやはり詰め込みを避けて通ることはできません。
共通テストは国が実施する試験ですから、一定程度思考力を問う問題の分量が多くなってはいますが、それでも全体の50%は依然として知識詰込み型の構成になっています。
知っていなければ解けない問題が50%ということです。
思考力を問う問題においてもやはり最低限の知識は必要で、
「思考力を問う」問題だからと言って
「思考力『だけ』を問う」ているわけではないのです。


まとめに入ります。
繰り返しになりますが、
探求型学習が効果を発揮するのはあくまで

 

「詰め込みに十分耐性があり、それを一定程度突破した学生(偏差値70前後の学生)のみ」

 

です。(私見ですが)
それ以外の学生にも多少の効果はあるかもしれませんが、
しかし大勢として受験学力的な力を養うには至らず、志望校合格につながらないのですから最終的にあまり意味がないのではないかと思います。

基礎体力も鍛えず、筋トレもこなしていない奴が、
大会本番で勝てるわけがないじゃないですか。

 

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数学カルテpart4:高校数学「順列・組み合わせ問題でヒトとモノの区別するしないがよくわかりません」

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今回は、数学カルテです。
単元は順列・組み合わせです。
それでは診断と処方を記していきます。

当塾では、塾生からLINEで随時質問を受け付けており、以下の問題に関する質問がありました。

順列・組み合わせ




 

youtu.be

塾生からの質問は以下の通りです。

「この解説(右ページ)に書いてあるヒトとモノの区別する・区別しないは

 どういう基準で判断すればいいのか?」

結論から言えば

「ヒトは区別する。モノは数が同じグループで分ける場合には区別しない」

ということになります。

以下、詳しく触れていきます。

 

画像・動画に載っている(1)~(5)について触れていきます。

文字起こしすると煩雑なので、動画を見ながら以下の文言を読んで頂ければと思います。


(1) 冊数ごとの「違い」がある→区別ある
(2) 人はとにかく区別あり。冊数同じでも。
(3) 3冊を3組とかだと、「モノ」については区別なしとする。
  ともかく「組み合わせ」単元に関しては
  「ヒト」は区別する。「モノ」は区別しない。
  くらいのいい加減なルールだと思ったほうがいい。
  正直かなりどうでもいい部分なので、

       深入りしないでそういうものだと割り切ってやるほうがいい。
(4) 「同じ数のモノが2グループあったらもうそれは区別できない」
(5) (4)と同じ理屈。

 

組み合わせ問題は、

 

「ある程度までは構造を理解する必要があるが、

 ある程度以降はテキトーに割り切ったほうがいい。

 全部ちゃんと理屈を理解しようとすると沼にはまる。

 順列・組み合わせ問題は大して面白くないから大体そんな態度でよい」

 

です。

最後のほうの文言は完全に私個人の主観ですが、おおむねこういった感想を

持っている方は多いようにも思います。

そういった苦手な単元・問題は、解法やテクニックだけをそこそこ習得するに

留め、あまり真面目に、正面から取り組まないようにしましょう。

ストレスと時間がもったいないです。

他の勉強にエネルギーを割きましょう。

 

まとめです。
症状:ヒトとモノの区別する・しない問題はどう考えればよいか
処方:ヒトは数がどうであろうと区別する。モノは数が違う場合のみ区別する

 

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子供には難しい大人言葉を積極的にぶつけないと国語力が落ちるという話~現在進行形くらいちゃんと教えろ~

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今回は

「子供にわかりやすい言葉だけで対話していると

 子供がいつまで経っても子供のままだし、国語力が伸びなくて

 その結果学力も伸びませんよ」

という話です。

以下に引用する挿話は

「『be動詞+~ing』を学校で既に習っているのに、「現在進行形」という文法名称を知らない」

というような内容です。


入塾したての塾生との会話の中で、以下のようなやり取りがありました。


私「じゃあ現在進行形のとこ、ここからここまでやってくれる?」
生「現在進行形ってなんですか?」
私「あれ、でもさっき正解できてたよね。学校で習ってないの?」
生「ああ、あれ現在進行形って言うんですか。
  なんか、学校ではなんとなくいつの間にか英語で習ってましたけど、
  そういう名前だとは知りませんでした」
私「学校の先生はそういう正式名称、言わないの?」
生「言わないですね。初めて聞きました」

 

おそらくですが、この調子だと
「3単現のs」についても文法的な名称は説明されず、
「英語の表記ルールでなんとなくsをつけなければいけない時がある」
程度の習い方になるのではないかと邪推しました。
ここで問題になるのは

 

「英文法の正式名称をきっちり教えろ」


ということ以上に、

 

「子供にわかりやすい表現ばかりしていると、いつまで経っても子供が子供のまま」

 

ということです。
具体的には、

 

「子供に何かを伝える時に、大人の単語や言葉遣いも躊躇なく混ぜ、
 その都度、『この言葉はこういう意味だ』と簡単に補足説明をつけて話す」

 

です。
こういったことをしないで、


「子供にわかりやすい、子供に距離の近い表現だけで説明しよう」


というのは、子供のことを考慮しているようで実は何も考慮していません。
これは教える側の職務怠慢です。
教育する側の仕事は、子供にわかりやすく伝えること以上に、


「子供を部分的にでも大人の領域に近づけること」

 

です。
つまり、「子供をある程度大人扱いしていくこと」です。
冒頭に引用した学校の先生は、おそらくそれほど悪い先生ではないのだと思います。
ですが、

 

「子供は『現在進行形』なんて堅苦しい表現は知らなくてもいい。
 中身さえわかっていればいい」

 

という教育態度は、ただの甘やかしであり職務放棄です。
百歩譲って「中身さえ知っていれば難しい単語は知らなくていい」としても、
高校以後の英語の授業で当たり前のように
「ここは現在進行形で云々」のような説明がなされるのは日常茶飯事なのですから、
そこで学生が「現在進行形ってなんだ?」
と息詰まるのは学習に支障をきたすことであり、
学生の伸びしろを奪うことにもつながります。


学校の先生に限らず、保護者の方や周辺の大人も、普段身近に接する子供に対して、

「大人が使うような熟語、漢字、言葉遣い、敬語」

これらを躊躇なく子供に対して使うことをお勧めします。
語彙力は、そのまま知性、学力、自主性にもつながります。
学力が高い子は、例外なく、抽象度の高い単語の意味を知っている数が多く、
そういった言葉の知識が多いゆえに各教科の読解力にも優れています。
勉強が苦手な子の大半は、そもそもモノを知っている数が少ないですし、
その大前提として「知っている言葉の数」が少ないです。
頭がいいとか悪いとか以前に、そもそも言葉の意味を知りません。

 

「普段から日本語でやり取りしているんだから、日本語は全部大丈夫のはずでしょう」

 

と思っていると大きな落とし穴にはまることになります。
試しに、事あるごとに子供に対して「この言葉の意味、わかるか?」
と聞いてみてください。
その返答次第で学力の高い低いもある程度わかります。
「伝わっていると思ったら、全然伝わっていない」のです。
「何度言っても言うことを聞いてくれない」の半分くらいのケースは、
「そもそも言葉の意味を理解していない」ではないかと思います。
(まあ、単なる反抗期であることも多いのですが、
 子供の語彙力を改めて確認することは意外と恐ろしい結果が見えるので

 肝試しをお勧めします)

 

また、学力が高い子は、礼儀やマナーも語彙力に伴って

大人に近いものを持ちますので、
大人から大人扱いされる機会も多く、
それゆえに大人から大人が接する情報や言葉を多く与えられ、
大人に近づく時期が早まります。
一方、「そうでない」子供は、子供っぽい言葉遣いや態度から
「この子はまだ子供だから大人の話をしてもしょうがないな」
とみなされ、ますます子供の状態を維持する結果になり、
先に述べた「大人に近い子供」と、知的成熟・精神的成熟において

距離を離される結果となります。

 

「たかが言葉のわかりやすさじゃないか」

 

と侮らないほうがいいかと思います。
子供の周辺にいる大人は、意図的に難しめの言葉を使うことをお勧めします。
これは意識的にやったほうがいいです。
難しい言葉には、簡単な言葉には備わらない
「匂い」「薫り」「雰囲気」「抽象的な意味合い」「微妙な温度」「ひだ」「機微」
が宿っています。
そういった言葉を多く知っている子供は、精神的な機微にも多面性が備わります。
平たく言えば「感受性豊か、ないし理解力が高い」状態になりえます。


例えば、「ルール」と「秩序」というほぼ同義の言葉についても、
あえて時折「秩序」という言葉を大人が使って見せるほうがいいのではないかと思います。
「秩序」という単語には「ルール」というシンプルにわかりやすい意味以上の匂いが言外に備わっています。
これは私個人の主観に過ぎない側面もありますが、
「ルール」は「単なる規則」という意味合いしか受け取られない雰囲気がありますが、
「秩序」には「単に規則を守る、という以上に、
その場全体を整然と、なおかつ厳かに取り締まる空気」のようなものを感じます。
(私だけかもしれませんが)
これもまた私見に過ぎないかもしれませんが、
難しい単語には

 

「本来の意味以上に、その響きや字面自体が持つ情報量の多さ」

 

が備わっているように思います。
すなわち、

 

「難しい単語を知っている数」≒「シンプルな単語しか知らない状態よりも所有する情報量が多い」

 

と言えます。
学力が高い子、あるいは学力に表れていなくとも頭のいい子は、
ほぼ例外なく、情報を浴びている量が多く、それゆえに知識が多く、
感受性が細かくなっていき、それに伴って表現力も豊かである印象があります。
確たるエヴィデンスのようなものは何もありませんが、
私個人の観測の範囲では、

 

「賢い子ほど、難しい言葉を知っている数が多い。あるいはすぐに理解できる」

 

ケースが多いです。
つづめて表現すると

 

「子供を賢くしたかったら、まず身近にいる大人が大人の言葉遣い、

 やや難しめの単語を意図的に使うことを心がけると同時に、

 ニュースや新聞その他の雑学について子供に会話を仕掛けてみよ。
 しかも、大人の言葉遣いで、大人を扱うように、補足説明をしながら」

 

ということになります。
子供を子供のまま扱うことは、大人としては一番楽で可愛いかもしれませんが、
それは長期的には子供自身の人生の損失につながるかと思います。
(どこまで子供扱いしてどこから大人扱いするかは各ご家庭の教育方針によると思います)

 

さすがに、「現在進行形」という名称くらいは授業で説明してほしいですねー。

それを実施しない先生は教員免許をはく奪してもいい気もします。
あんまり子供をおバカ扱いしないで欲しいものです。
子供は、大人が思っている以上に大人の部分を持っていますし、
大人として引き上げてもらえるだけの柔軟性も持ち合わせています。
子供と大人の境界線は、もっと曖昧なものでいいと、個人的には思っています。

言葉こそが、個人を人間にしてくれる最たるものであると日々感じています。

 

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英語カルテpart2:「If節がなんだか複雑で、どこで区切ったらいいかわかりません」

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今回は英語カルテです。以下の一文に関する塾生からの質問です。
「この英文はどこでどう区切ったらいいんですか」

カンマの区切りがない関係施設のあるIf節

画像真ん中の英文(If he could ~

画像中央に位置している「If he could speak I believe ~」の一文が質問の対象となった英文です。

If節を含んだ文章ですが、If節(前半)と従属節(後半)の間にカンマがなく、
一見文構造が把握しづらいです。

さらに、主語と動詞が複数あり、なおさら構造が把握しづらくなっています。
しかし、こういったある種不親切な英文も、模試や入試本番では普通に出題されます。
したがってこういったものも読みこなせなければいけません。

 

では、どう読むか。

 

こういった「If節がある文で、どこで区切ったらいいかわからん」文では、
注目すべきは、wouldです。

 

If節は多くの場合、その後半部分において「主語+would」という構造を取ります。
これは高校生の場合、2年生あたりで習う内容かと思います。
いわゆる仮定法ですね。

 

で、本題に入りますと、このwouldの直前にある名詞が、
従属節の主語だと判別できるわけです。
ゆえに、その従属節の主語よりも前にある名詞や動詞は、
If節の中の関係詞節であると言えます。

 

この文を訳してみると

 

「もし彼(犬)が私が信じていることを話すことができるなら、彼は楽園は触れることによって得られる、と私と共に言うことでしょう」

 

となります。(英文との対応がわかりやすいように多少直訳気味に訳しています)

If he could speak I believeまでがIf節であり、

speak と I の間に関係詞が省略されている形になっています。

発想としては

「If節があるということはおそらく仮定法の文であり、

 従属節もおそらくあるはずだ。従属節は多くの場合wouldを伴うから、

 まずはwouldを見つけよう。wouldを見つけた。

 ならば、その前に位置しているI believeはIf節の一部であり、

 関係詞を省略したいつものやつだな」

という順番で考えるとよいと思います。

 

今回のポイントは、
「If節の基本構造を正しく習得していれば、一見把握しづらい英文の区切りどころも

 はっきりする」
ということです。
また、さらに踏み込んだことを言えば

 

「文法をなんとなくではなく、正しく構造的に理解していると 文章構造の把握に

 かなり役立つ」

 

ということです。
当たり前のことを書いていますが、
当たり前のことをやりぬくのは意外にタフな作業だったりします。
「文法の知識なんかほとんど熟語問題とか穴埋め問題で使うだけじゃないの」
程度の意識で取り組んでいると痛い目に遭うわけです。
そういうことにならないためにも、
文法知識の暗記に努めた上で、長文読解の演習の数をこなしまくりましょう。
数をこなさないと見えてこないものが山ほどあるからです。

 

また、これは英文の速読にもつながる理屈です。
速読とは英文構造に関する知識が一定以上ある時のみ可能だからです。

「こういう構造で来てるんだからこの先は大体こういう単語の配置や

 論理展開になるよね」

これが英文速読の内実です。
「文法はめんどくさいなー」と思わずに、参考書を利用して是非体得しましょう。
(学校配布の文法書は往々にして分厚過ぎるし、
 網羅的すぎて効率が悪いので市販のものを使ってください)
文法なくして速読なしです。

 

症状:If節の区切り方がわかりません
処方:まず落ち着いて、文法知識を基にして英文を仕分けしましょう。

   wouldの位置でIf節と従属節を見分けられます。

 

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どこにでもある地方の自称進学校(偏差値65~68前後)の運用方法~学校は通うのではなく使うもの~

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今回はこきおろし系の記事になります。
地方の進学校(自称進学校と揶揄される束縛が強いタイプの高校)が対象です。
以下、触れていきます。

 

結論から申しますと、


「なんか自分が通ってる高校、進学校の看板がついてるくせにおかしくないか?」


と少しでも思った方には、以下の要点を抑えて通学することをお勧めします。

 

①人に会いに行け(頭いい人や面白い人の影響を受けることを主眼にする)
②学校あてにするな(合理的でも効率的でもないカリキュラムからさっさと離脱する。

    独学を進める)
③学校と正面から付き合うな(担任ガチャの不合理、「受験は団体戦」などの

    不合理な標語、低レベルかつ大量の宿題でつぶされるなど。

    無視していいものがたくさんある)


興譲館(偏差値65~68の高校)に行くならSSHスーパーサイエンスハイスクール≒探求型学習カリキュラム)あたりの指導内容については、自主的に強い興味があるのなら正面から付き合っても全く構わないのですが、
それ以外の指導システムはあてにならないし、他の普通の偏差値の学校と大して変わらないので自分で独学を進めてください。
自称進学校のカリキュラムは、あてにならないどころか、かなりの確率で学習の妨げになることが多いです。
授業や課題の拘束度合いが強すぎて自分なりにマスターする時間も体力も確保できません。
これは学生の芽を摘んでいるのとほぼ同義です。
現在興譲館に通われている方も、そしてかつて通われていた方も、
おそらく思い当たる節があるはずです。
「なんなんだろうなこのよくわからん、効果あるんだかないんだかわからん宿題の中身と量は」
と。
興譲館(その他の自称進学校)の進学実績はそれなりにいいものになっていますが、
それは興譲館のカリキュラムの賜物ではなく
学生が自主的に塾や予備校を駆使して努力した成果に過ぎません。
ゆえに、「あの進学校に入ったからいい大学に行けたんだ」
なんてことはほぼありえません。
つまるところ、大学受験は一人で勉強する時間(独学、自学自習)こそが最も重要であり、学校の授業等で他人から習う時間というのは些末な要素でしかないのです。
極論を言ってしまえば、どこの高校に通おうが
それによって進路に大きな影響があるということはありません。
興譲館においては、日本史・数学の一部の授業は大変有意義との噂があるので
 それらはあてにしてもいいかもしれません)

 

興譲館でうまくいかなかったから自分は駄目かも」

 

などと思わなくていいです。
駄目なのは学生ではなくて興譲館のほうです。
当塾にも興譲館の学生は複数在籍していますが、
成績がトップレベルの子も中間より下の子も口をそろえて言うのは、


興譲館は正直微妙な学校。そこに集まる学生はいいんだけど」


です。

 

こういったことは山形県米沢市興譲館高校に限らず、日本全国の各地方自治体に存在する自称進学校の特徴でもあるので、皆さん頑張ってください。
授業の量、補習の量、拘束時間の長さ、異様な課題の量など、


「学生を拘束する分量が異様に多い学校」

 

は全て自称進学校です。
そのシステムのおかげで学生の実力や進学実績が高いものになることはほぼありえません。復習、その他の定着に費やす時間が確保できないからです。
そういったシステムとは距離を置いて、自分のペースで独学を始めることをお勧めします。
今の時代、独学に必要な情報・戦略はネット上にごろごろ転がっています。
独学は誰でも可能です。
怖がらず、めんどくさがらずに独学の歩みを始めてください。
そうでないと、自称進学校のエゴイスティックかつ非効率なカリキュラムのもとで、
貴重な10代の時間をドブに捨てるハメになります。

 

「自称進学校の指導システムから距離を置け、離脱しろ」
とは具体的には何を指すのか。
これは端的には

 

・内職
・課題まる写し提出
定期テスト対策は赤点ギリギリレベルでOK

 

などです。

詳細は当塾ブログの他の記事にて記していますのでご参照頂ければ幸いです。
内職や宿題丸写し、定期テストを捨てるなどと言うと
難色を示すご家庭が多いです。

 

「そんな極端な行動をしても大丈夫なのか」

 

と不安になる気持ちもわかりますが、
学校と入試、どちらにもいい顔をすると学生の疲弊・負荷がすごいことになります。
学校のシステムと正面から付き合いつつ、模試や入試でよい結果を出す子も中にはいますが、あまりお勧めはしません。
そういった両立が可能なのは、ごく一部のスペックが元々高い学生だけです。

 

また、自称進学校にありがちなのが
「校内成績が悪いと3者面談、場合によっては4者面談」
という呼び出しを食らう形もあるようです。
結論から言えば、そんなものもどうでもいいです。

 

「大して効率的でも戦略的でもない指導カリキュラム・システムの中で
 定期テストの点数が悪い」

 

これは学生の問題というよりは学校側の問題なので、どうでもいいです。

 

「生徒の成績が悪い云々を問い詰める前に、自らの組織の教育システムの
 効率性や合理性を十分に練り上げたのか」

 

と問いたいです。
「テキトーに大量な、必要以上にハイレベルな内容の、解説も大したことがない問題集やらせとけばええやろ」
な課題を学生にぶん投げるだけの不合理かつ非効率なシステムでもって
「君、最近成績悪いけどどうしたの」
はないんじゃないですか。
「貴校、ここ100年くらいカリキュラムがヘンテコリンだけどどうしたの。
 なんでそんなシステムで自信持ててんの」
と問いたいくらいです。


塾・予備校に自主的に通う学生が置いていった進学実績が
自称進学校を勘違いさせ、増長させています。
その結果、多少勘のいい学生はますます
「この学校だけ使ってるとやばいことになるかも」
と自主的に外部の教育サービスを使用するようになり、
俄然、自称進学校の進学実績は向上する形になり、
学校は自らの指導カリキュラムにますます自信を持ち、
システムの硬直化が半永久的に継続するという悪循環に陥ることでしょう。

 

学校と正面から付き合わないでください。
進級できて、高卒の資格が得られて大学受験に臨めるようになれば、それでいいと思います。

 

「この高校、最初は期待して入ったんだけど幻滅したわ」

 

と思う部分があるのなら、その感覚は自然ですし真っ当です。
そういう方は直ちに高校を

 

「高卒の資格をもらうだけのところであって自分の学びを深めて実力を上げるところではない」

 

と見限ってください。
繰り返しになりますが、今の時代、独学するための情報はネット上にいくらでも転がっています。
やるかやらないか、それだけです。

 

「学校は往々にしてポンコツでありうる。進学校も例外ではない」

 

この認識はもっと広く普及されるべきものであり、

 

ポンコツからは半分離脱してよい(高卒の資格だけもらう」

 

といった合理的な行動を選択できる学生が増えればいいなと思います。
言い方はきつくなりますが、学校に寄りかかってなきゃ何もできないなんて、偏差値の高い人間のやることではありません。
偏差値が高いということは、自分で調べ、自分で考え、自分一人で歩めることを指します。

 

長文お疲れ様でした。

 

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6年間も英語を習っておいて英会話ができないのは当然という話~単語帳も配らないくせに何をか言わんや文科省~

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今回は、モノ申す系です。
文科省の英語教育にモノ申し、各家庭ですぐできる対策を記します。

 

まず、英語教育に関する序論から入ります。
「中高合わせて6年間も英語教育を受けているのに英会話ができないのはなぜか」
問題は、数十年前から言及されてきた内容です。
それを受けて、文科省も小学校高学年から英語授業を必修化する運びとなりました。

しかし、問題は早い遅いとか、あるいは学習量の多い少ないの問題ではありません。
重要なのは指導の中身です。
端的に言ってしまえば、

 

「単語帳を配布せよ」

 

です。
2022年現在でも、中学校においては英単語帳を配布していない学校が大半だと思われます。
(学校によっては配っているところもあるかもしれませんが少数派だと思います)

至極当たり前の話ですが、英語をはじめとする語学は、単語から始まります。
文法を説明する前にまず単語を暗記させないと話が始まりません。

 

「中学校レベルの英語教育なら、教科書だけで十分でしょ」

 

文科省が思っているのかどうか知りませんが、はっきり言って不十分です。
教科書とは別個の冊子として、単語帳を配布し、英単語を暗記する訓練を実施すべきです。
そしてこれは実質的な英語教育が始まる中学校から開始すべきです。
こういった基礎の訓練もなしに

 

「なんか知らんが日本の学生は6年間も習っておいて英語がしゃべれんなあ」

 

などとぼやいても全くの無意味です。
単語の絶対数も叩き込んでいないのに英会話ができるはずがありません。
偏差値が65以上の高校に通う学生でさえ、英単語の暗記量や暗記法について
ほとんど無知と言って差し支えないケースが多いのが現状です。
日本の英語教育は、学校の領域においては始まってすらいません。
この場合の「始まり」とは、英単語の基礎教育です。
昨今ではすっかり言い古されてしまった感のある
「詰め込み」教育です。
教育において、詰め込みを避けて通ることは絶対にできません。
詰め込みが問題なのは、
「いつまでも無味乾燥な詰込みばかりしている」
という、時期と質の観点においてです。
教育の初期段階において、詰め込み以外にスタート地点はありません。
ひらがなの50音順ですら、強制的に暗記させる以外に方法論がないのと同じことです。
教育は、まず知識から始まります。

 

したがって、英語教育の早期化(小学校必修化)もポイントがズレた指導要領変更と言えるでしょう。
まあ、文科省がズレているのはいつものことなので今後もズレ続けるのでしょうから、
文科省のやり口に声を大にするほうが野暮なのかもしれません。
(しかし当塾のブログでは野暮なことを永久にやり続けたいと思っています。
 「ならぬものはならぬ」です)
日本人の英語能力の相対的劣等は、
英語を早く仕込めば解決する問題ではありませんし、大量に教えれば解決する問題でもありません。

 

「必要な基礎訓練がすっぽり抜け落ちている」

 

数式で表せばこの状態は「0」であり、0に100をかけようが1万をかけようが計算結果は0です。
正しく始まってすらいない状態で、その上に何をかけ合わせたり積み重ねてもほとんど無効であるということです。
小学校から英語を必修化するのはいいとしても、まずは単語帳を配ってほしいところです。
そして暗記の訓練方法を教える授業を週1回でもいいので設けてほしいものです。
(これがうまく行きすぎると、生徒の独学力が高まって
 学校の先生の仕事がなくなってしまうと思って
 実施しないのかもしれませんが、実はそんなことはありません。
 とか言ってみても文科省の方はどうせ理解できないと思いますが)

 

話は少し変わりますが

 

「いったん学習に遅れた子供が、
 その内容が抜け落ちたままその後の学習についていけず、
 学習へのモチベーションが減退しますますついていけなくなる」

 

という現象は古今東西でよくある話です。
これは、英語においても往々にしてありえることです。
わからない英単語が多すぎてやる気が起きないということもありえるわけで、
そういった子供に再起の機会を与え、
やってみないでもないという気分を起こさせるには単語帳が有用です。
以下、その理由に触れていきます。
第一に、英単語帳は、コンパクトです。
中学生なら中学生用の英単語帳を与えれば、中学生の学習範囲に適した単語のみが収録されています。
学習は、ある程度まで狭いほうが有効です。
広すぎると、「これいつになったら終わるんだろうな」感や「めんどくさっ」感が湧きやすくなります。
ゴールがある程度見えやすい範囲のほうが子供の主体性を引き出しやすくなります。
「自分にもできそう」これが全てのモチベーションの根源だからです。
英単語帳が教科書と別個に与えられているだけでも、
上述したような「一回落ちこぼれた子」に再挑戦の機会が増えるわけです。

 

「英語の辞書があるじゃないか」

 

という声があるかどうかわかりませんが、辞書では駄目です。
ある程度コンパクトに、勉強を始動するハードルを少し低く設けられる辞書的な役割のもののほうがいいです。
それが単語帳にあたります。
大体、辞書を自ら引くような子供はそもそも学習意欲がかなり高いので学習においてこける確率は低いです。
「辞書を引けばいいのに」は教える側の怠慢です。
辞書では網羅的過ぎます。
効率が悪いです。
「落ちこぼれている生徒」の再起のツールとしてはハードルが高すぎます。
学習への意欲を高揚させる効果もありません。
言っていいかどうかわかりませんが、私は英語の辞書を引いたことがほぼありません。
英語学習においてそれが有用だと思ったこともありません。
全て単語帳なり参考書などの書籍を用いて学習しました。
「辞書を引いて勉強しろ」はマニア向けです。
万人向けではありません。

 

まとめに入ります。
賢明な保護者の方々は、英語の単語帳をなんでもいいので買い与えてください。
それを用いた訓練もなしに「しゃべれないねえ」などと言ってみてもナンセンスです。
他人主導の授業以上に、反復訓練をこなさないと技能は身に付きません。
これは英会話に限らず、全ての技能に言えることです。
「できない」のは、「能力がないから」ではなく
「訓練していないから」「訓練の方法を知らないから」
「訓練の方法を知る機会がないから」だけです。
当塾のブログにおおよそ方法論は書いてあります。
また、当塾でなくともネット上にいくらでも方法論は書いてあります。

 

ともかく、使うか使わないか以前に英単語帳くらいは中学生になったら買い与えてください。
持っているのといないのとでは大違いです。
(一応、大半の高校では単語帳を購入・配布させる傾向にありますが、
 やや手遅れの感があります。
 学習範囲が一気に広がった高校英語において、
 それまで配布されておらず使い方の要領も把握していない
 単語帳を突如渡されても、それは宝の持ち腐れでしょう)

英語学習の脱落者を産んでいるのも技能習得未遂率を高いままにしているのも文科省の責任です。
学生の責任や問題ではありません。

 

「配られるべきものが配られるべき時期に配られていない。
 そして単語帳をメインに据えた暗記のカリキュラムも存在していない」

 

訓練なしで身につく技能は存在しません。
語学は、技能以外の何物でもありません。
意識的に必要なトレーニングを経なければ、何の技能も習得できません。
文科省の目が開くのを待つのではなく(おそらく永久につむったままでしょう)
各ご家庭の意思で動く必要があると私は考えます。
長文お疲れ様でした。

 

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親が難しい資格を持っていたり経営者だったりすると 子供のモチベーションや自発性が高くて結果的にめちゃ伸びる話

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今回は、「家庭内の空気の重要性」について語ります。

 

当塾には、様々な環境の塾生が在籍していますが、
私個人の観測する範囲では、
「経営者の家庭、プロフェッショナルの家庭、あるいはちょっとお金に困っている家庭
 の子供のほうが勉強に対して自発的で馬力があって伸びやすいなあ」
という印象があります。

 

これは、能力の遺伝が関係しているという側面もありますが、
それ以上に「親が第一線でリスクを背負ってひりついているか」
的な「ひりつき」の空気の有無が大きいと思っています。
重要なのは「ひりつき」です。
そういった空気が家庭内に流れていることです。

 

あるいは、親の職業や地位以外の要因としては、
「うちって貧しいんだなあ」
「あー、親、失業しちゃったんだなあ」
などのひりつきも子供の自主性の増強に一役買っていると思います。
危険な匂いとも言えます。
「子供が大人にならざるを得ない状況」とも言い換えられます。

主体性とはつまりは「子供でないこと」「大人であること」を意味します。

子供が子供扱いされているうちは主体性は永遠に宿りません。

 

「ああ、自分の家の暮らしってひょっとしたらすぐ壊れそうなものなのかも」
という緊張感だけが子供を大人にするのではないかと思います。
それは、実際に貧しい環境でなくとも、
冒頭で述べたような「職業における第一線感」「経営者としての責任や重圧」が
醸し出す空気が伝わっていれば、子供にも鋼が入るというか、
鉄に火が通る部分があるのではないかと思います。

高いポジションの仕事であるほどに、同時に高いリスクを伴うからです。

その緊張感は意識せずとも子供に伝わるものです。
これは、仕事でなくても代替できる部分があります。
「親が何らかの趣味に燃えている」でもいいと思います。
ただし、燃えていること、強い執着が感じられることが必要でしょう。
それについて熱っぽく子供に話しかけてみるのでもいいと思います。
「単純に好きなものを色々買い集めてます」
程度の熱量だとあまり影響がないように思いますが、
「自分なりにカスタマイズしまくっている」
「自力で作っている」
といったレベルの熱量であれば、
「いい空気」を醸し出すことに役立ちうるかと思います。

 

私個人の生育環境を例に挙げると、
母子家庭でしたし、借家暮らしが長かったので
「うちはよそと違って貧しいんだな」
「金なんかないんだから自分でなんとかしなきゃいかんのだな」
という感覚は常にありました。
その勢いが余り過ぎて何でもかんでも独学して習得する癖が
ついてしまったように思います。
「何もかも自分でなんとかしなきゃ、自分が死ぬ確率が高まる」
この感覚は人並み以上に強い自覚があります。
生育環境としてはある意味理想的だったかもしれません。
自主性しかない人間が出来上がったからです。
(自主性があり過ぎるのも、社会生活においては支障をきたすのですが…)

 

ともかく、家庭の中に何らかの「本物の危機の匂い」が漂っていない限り、
いくら口頭で「ちゃんと勉強しなさいよ」と言ってみたところで
子供からすれば「またなんかうるさいこと言ってるな」程度にしか受け止められないと思います。
親の言葉を子供にうまく伝えるためにも、
言葉以前にまず「本物の危機の匂い」「ひりつき」が下地として存在している必要があると考えます。
子供に投げかける言葉なんて、よほど上手な家庭を除いて、家庭ごとに大した差はないと思います。
ならばどこで差がついているのか、違いが生まれているのかと言えば、
それはやはり「空気」ではないでしょうか。
親が日々の暮らしや仕事から醸し出す空気、匂い、慣習。
これらの見えない下地の温度が高い状態でのみ、
初めて親の言葉が子供に、親の気持ちと共に伝わるのではないでしょうか。

親子間の空気に濃厚なものが漂っていれば、親が投げたふとした言葉に子供はすっと納得するのではないでしょうか。

関係値の高さや普段の空気を伴わない言葉はただの音に過ぎません。

 

「親が、いい意味でも悪い意味でも燃えるような生き方をしていないのに
 子供にそれを求めるのは無理なことではないのか。
 自主性とはつまり何かに燃えている状態を指すのだから。

 子供ではなく大人である状態を指すのだから。」
という話でした。

 

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